【日本株】拡大が続くメンズコスメ市場 | 和島英樹の発掘!注目株 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

市場規模は5年で1.8倍に

メンズコスメ市場が拡大している。若い男性を中心に化粧品への抵抗感が薄れてきているほか、コーセー(4922)が化粧水の広告に大リーグの大谷翔平選手を起用し、注目度が高まっていることなどが要因と考えられる。また、毎年のような猛暑を受けて、スキンケアへの意識が高まっている面もあるようだ。

調査会社のインテージによれば、男性化粧品市場は2024年に497億円(前年比14.8%増)で、5年前の2019年比では市場規模が1.8倍になっている。分類別では日焼け止めが同2.0倍、基礎化粧品が1.8倍、メイクアップ化粧品が1.3倍で、安定した成長基調を維持している。特に全体の9割を占める男性基礎化粧品の2024年の市場規模は438億円で前年比15.7%増となっている。化粧水・洗顔が全体の5割を占めているが、特に大きく伸びたのは美容液やクレンジングなどのアイテムだ。

クレンジングは、猛暑・高気温での日焼け止め需要の急増が影響しているほか、夏以外でも若年層を中心に伸びている。男性の肌は女性に比べて皮脂が多いため、毛穴の詰まりや黒ずみをケアしたいという需要の高まりがうかがえる。

若い世代だけでなく、60代・70代でも購入金額が増加

2019年と比較して、購入率は30.4%から33.2%と約10%増加し、購入金額は3131億円と1.7倍になっている。年代別の購入金額を見ると、20代・30代が1.8倍と市場をけん引しているが、60代・70代でも1.5倍と増加している。基礎化粧品を使用するきっかけは「肌トラブル改善のため」が31.2%と最も多く、「自分磨きの一環」(24.1%)、「年齢を重ね肌のケアに関心が高まった」(19.4%)が続く。

メンズコスメの市場拡大の要因としては、ネットショッピングの普及により店頭に行かなくても手軽に購入できるようになったことや、積極的に情報を発信するインフルエンサーの台頭、著名人や韓流アイドルの影響による美容意識の高まりや抵抗感の希薄化などが挙げられる。

大谷旋風はコスメ業界にも

報道によれば、コーセーは2023年、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)期間中の3月中旬から大谷選手を起用した美容液のキャンペーンを展開し、日本代表の勝利も追い風となって、同年3~5月の男性の購入者がそれまでの13倍に増えたという。他社の製品もこれを機に拡大したとみられ、2023年を『メンズコスメ元年』とする見方もある。

メンズコスメ関連銘柄4選

若年層に加えて、中高年によるエイジングケア目的の基礎化粧品需要も増加傾向にあり、今後も市場の拡大が期待される。関連銘柄をピックアップする。

コーセー(4922)

大リーグのロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が広告モデルになっているのが、同社の最高級ブランド「コスメデコルテ」の美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」。2023年からCMに出演している。全国百貨店の美容液売上高首位。報道によれば、男性新規顧客が前年比約7.5倍になっているという。なお30ミリリットルで8800円(税込)。同社はドジャースと2029年までのパートナーシップ契約を新たに締結した(現在は2026年まで)とも報じられている。

【図表1】コーセー(4922):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年8月7日時点)

リップス(373A)

Z世代(1990年半ば~2000年代初頭生まれ)など、美容感度の高い若年男性に認知された「LIPPS(リップス)」ブランドの化粧品の企画・開発が主力事業となっている。小売店への販売がメインだが、アマゾンなど他社ECやサロンなどのチャネルも使い、中・高価格帯品を展開している。

【図表2】リップス(373A):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年8月7日時点)

マンダム(4917)

男性用化粧品で首位級。「ギャツビー」は男性化粧品ナンバーワンブランド。1978年の発売以来、若者向けに信頼感を確立してきた。日本のみならず、アジアでも支持を広げている。猛暑もあり、店頭販売が着実に増加している。中高年向けでは「ルシード」がオールインワンクリームなどのスキンケアカテゴリーで伸びている。男性肌研究で生まれたオーガニックスキンケア商品「aono(アオノ)」を2025年3月期に投入。認知拡大とブランド育成を強化している。

【図表3】マンダム(4917):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年8月7日時点)

資生堂(4911)

男性用化粧品「SHISEIDO MEN」を展開している。明るく清潔感のある印象へと導く美容液「SHISEIDO メン アルティミューン パワライジング セラム」は30ミリリットルで9900円(税込)という高価格にもかかわらず、7月21日の発売を前に公式サイトでは予約上限に達する人気となっている。

【図表4】資生堂(4911):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年8月7日時点)

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